今回は、行政書士の「相談業務」に関する記事です。
行政書士が相談業務を行うにあたって、
- 知識が足りないとどうなるのか?
- どんな質問にも答えられないとダメなのか?
- 質問の答えが分からないときどうすればいいのか?
という質問について解説します。
記事の後半では、行政書士が相談業務をするのにあたって、絶対にやってはいけないことについても解説しています。
これから行政書士として相談業務を行おうとしている方の参考になれば幸いです。
行政書士が相談業務を行うにあたって知識が足りないとどうなるのか?
当然、相談者から頼りにならないと思われます。
自分の悩みを解決してくれる見込みがないとして離れていきます。
問題の解決に向けて、適切な助言ができないとそうなりますよね。
最近の相談者は、ネットや書籍で勉強してから来る方が多いですから、素人と思って相手にすると痛い目にあいます。
専門家に相談しに来たのに、相手の行政書士が自分よりも知識が劣るのは話になりませんよね。
実務の勉強を怠っている行政書士は、痛い目に会う前に改心することをおすすめします。
【体験談】勉強熱心な相談者の話
以前、私のもとに相談に来た方は、分厚いファイルを3冊ほど持ってきたことがありました。少し拝見しましたが、細かい文字でびっしりと書かれていて正直かなりひきました。
ネットや書籍で、かなり勉強されてから相談に来られたそうです。
結果的には、私が同じ悩みを持っていた経験があり、より具体的な助言ができたので満足して帰られましたが、開業して間もない頃でしたので最初は内心ヒヤヒヤしていました。
想像以上に知識が豊富な相談者もいるので注意が必要です。
行政書士の相談業務では、どんな質問にも答えられないといけないの?
行政書士としては、相談者からのすべての質問に答えられるのが望ましいですが、専門家とは言っても、それは難しいときがあります。
なので、イレギュラーな質問に答えられないのは問題ありません。
どんなに専門分野の勉強をしていても、分からないことや、しっかり調べてから返答したほうがいいこともありますからね。
そうした場合は、宿題にさせてもらいましょう。しっかりと調べて、後日報告する旨を伝えれば問題ありません。これで怒り出す相談者は、基本的にいませんで大丈夫です。
私もこれまで何度も宿題にさせてもらったことがありますが、特に問題はありませんでした。それによって怒り出す人もいなければ信頼を失ったこともありません。
新人行政書士が相談業務を受けるときも同じ
話は少しそれますが、新人の行政書士で同じような悩みから相談業務を嫌がる先生もいるようです。
- 相談者からの質問に答えられないのが恥ずかしい。
- その場で即答ができるほど知識がない。
新人行政書士を無料相談会などに誘うと、こうした理由で断られることがあります。
しかし、これも先ほどと同じで「分からないことは分からない」で問題ありません。それによって相談者が怒り出すこともありませんから。
ただし、無料相談会という場所なので、分からないことを宿題にはできませんから、相談者の悩みを解決できる方向性だけは示してあげたほうがいいでしょう。
【行政書士の相談業務】絶対にやってはいけないことは?
それは「嘘」を言ったり、「適当なこと」を言ったりすることです。
後々、相談者とトラブルになる可能性が高いですし、場合によっては相談者から損害賠償請求をされる可能性もあります。
悩みを抱えて専門家に相談しに行ったのに、それが嘘だったら相談者は当然頭に来ますよね。どんなに質問に答えられないのが恥ずかしいようなときでも、嘘や適当なことを言うのは絶対にやめましょう。
先ほど説明したように「分かりませんので、後日調べて連絡します」で、大抵は乗り切れますから。
専門用語の連発にも注意
相談業務では、専門用語の連発にも注意です。
ベテランの行政書士にもたまにいますが、専門用語を連発した説明は相手に伝わっていないことが多くあります。
相談者は「うんうん」と話を聞いているかもしれませんが、それは内容を理解しているのではなく、ただ話を遮ってまで質問をしていないだけです。こうした場合、後々「聞いてない」などのトラブルになることがあるので気を付けましょう。
相談業務の際は、できる限り専門用語は使わず、使ったとしてもすぐに意味を教えてあげるようにして会話をするのがおすすめです。
今回は、ここまでです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。