今回は、行政書士の「資格」に関する記事です。
なぜ行政書士は「やめとけ」なんて言われているのか?
という疑問について、行政書士の資格で開業した経験から理由を解説します。
実は、私も行政書士を目指したときに同じことを言われてことがあります。
私の場合は、明確な目的があって行政書士の資格を取得しようとしていたので気にしませんでしたが、目指そうとしている資格に「やめとけ」なんて言われたら不安になりますよね。
開業した今だからこそ、言えることもあるので本記事でお話します。
なぜ行政書士は「やめとけ」なんて言われているのか?
理由は次の4つ。
行政書士の人数が多い
就職・転職で有利にならない
開業しても食べていけない
将来性がない
順番に説明します。
行政書士の人数が多い
つまりライバルが多いということです。
なので、「仕事の取り合いになる」「仕事がない」といったことで、やめとけと思われているようです。
就職・転職で使えない
行政書士の資格を取得しても、就職や転職で有利にならない。
頑張って勉強して試験に合格したのに評価されない資格だから、やめとけと思われているようです。
開業しても食べていけない
行政書士の資格で開業しても、稼ぐことができない。
廃業する人が多い資格だから、やめとけと思われているようです。
将来性がない
AIの影響で、いずれ仕事が奪われる。
なので、将来性がないと判断され、やめとけと思われているようです。
行政書士は本当にやめておいたほうがいい資格なのか?
ここからは、実際に私が行政書士の資格で開業して、知ったことや思ったことについて説明していきます。
まず、行政書士の人数が多いことに関しては、
- 行政書士の取り扱える業務は1万種類以上ある
- 法改正などで新たな業務が生まれる
- 独占業務が認められている
という点から「仕事の取り合いになる」とか「仕事がない」という問題は回避できるのではと思っています。
どの業種も、競争はありますからね。
どの業務を選ぶか、どう差別化していくかが重要で、人数はあまり関係ありません。
行政書士は独立開業の資格
行政書士の資格は、独立開業の資格です。
なので、そもそも就職や転職での評価が高い資格ではありません。
資格を取得した能力は評価されても、行政書士の資格そのものは、業界が同じでもない限り評価は低いです。
資格の名前だけでは稼げない
行政書士の名前だけで稼げた時代もあったらしいですが、そんな時代はとっくに終わっています。食べていくには、営業やマーケティングをして自分で仕事を取るしかありません。
それに対応できない人は、集客不足で、行政書士の資格で開業してもすぐに廃業することになります。
この手の話は、行政書士に限らず、どの業界でも一緒ですよね。
実際に、行政書士でも年収1,000万円を超えている人は珍しくありませんから、行政書士の資格が稼げないわけではないですよね。
結局のところ、本人しだいです。
ちなみに、行政書士は「スポット業務」「単発の業務」が多いから食べていけないなんて話も聞きますが、それも工夫しだいで何とかなります。
いずれ他の記事でご紹介します。
行政書士の需要はなくならない
AIの影響の話はよく聞きます。
行政書士の集まりで、AIが話題になることもありますからね。
ただ、AIに行政書士のすべての業務が奪われると思っている行政書士は、おそらく現役の行政書士の中にはいないのではないかと思います。
依頼人とのコミュニケーションが必要な業務はAIには無理ですからね。
今後、時代の変化によって、さらに行政書士の需要は高まると思います。
高齢化⇒相続業務
外国人の増加⇒入管業務
専門性を高めていけば、行政書士の需要はなくなることはないでしょう。
行政書士になるのをやめておいたほうがいい人
次のような人は行政書士になるのはやめておいたほうがいいです。
- 資格の名前だけで依頼がくると思っている人
- 開業後に、実務の勉強をするのが嫌だという人
こういった人は、行政書士になっても続かないです。
廃業すると、登録料や会費が無駄になってしまうのでもったいないです。
ちなみに、2つ目の「実務の勉強」ですが、私の場合、開業してからの年数を考えると、行政書士の試験勉強の何倍も実務の勉強をしていると思います。
正直なところ、私も開業後にここまで実務の勉強が必要になるとは思いませんでした。
しかし、勉強を続けていないと行政書士も続けていけません。
開業後に勉強したくない人は、行政書士はやめておいたほうがいいです。
行政書士として食べていくためには?
これからの行政書士には、次のことが必須です。
営業・マーケティングの勉強と実践
メインとする業務の専門性を高める
特に、営業やマーケティングについては、まだまだやっていない行政書士が多いので、工夫しだいで売上の増加が期待できます。
行政書士は、年齢も性別も関係なく活躍できる価値ある資格だと思います。
まわりの「やめとけ」の声に惑わされることなく、自分で納得いくまで調べて挑戦してみて欲しいと思います。