行政書士として成功するには、様々な法律や制度を理解することが必要です。これらの専門知識をマスターするのは簡単なことではありません。
しかし、そういった大変なことがある分やりがいも大きいのが行政書士という職業です。現在、行政書士になりたいという方は多く、実際に行政書士の人数は年々増えています。
行政書士が増えると、同時に「競争」が激化していきます。行政書士として成功するためには、この競争を少しでも有利に進める必要があり、重要になってくるのが、どの分野を専門に行政書士事務所を運営していくかです。
この判断を誤ると、事務所の経営が安定するまで時間がかかったり、最悪の場合、廃業という可能性もあります。
今回は、実際に、行政書士業務のどの分野が儲かるのか、具体的な業務内容とともに解説していきます。参考になれば幸いです。
行政書士の儲かる分野は?
行政書士は業務範囲が広いという特徴がありますが、実は稼げる分野は決まっていて、それほど数がありません。今回は、その中でも現在、稼げる、儲かるといわれている業務を3つご紹介します。
- 建設業許可申請業務
- 入管業務(外国人のビザ申請など)
- 遺言・相続業務
順番に説明します。
建設業許可申請業務
建設業界は依然として活発で、現在も成長を続けています。行政書士の儲かる業務で、建設業許可申請は外せない分野です。
建設業の許可申請を行う行政書士の需要はとても高く、行政書士として活動していれば、他の分野の業務を専門にしていても、一度は相談を受けることがあると思います。
建設業許可は、依頼人が申請することも可能ですが、手続きが複雑なうえ作成する書類も多いので自分でやるのは大変です。また本業に専念したいという人も多いので、行政書士を利用することが通常となっています。
行政書士の報酬額も高いので、専門的な知識をもって、中小企業からの信頼を得ることができれば、満足できる額を稼ぐことも可能です。
入管業務(外国人のビザ申請など)
近年、日本に住む外国人の数は増えています。外国人の方が増えてくると、それに伴って外国人の「ビザ申請」などの需要が高くなってきます。
行政書士は、登録後に特定の研修を受けて効果測定に合格することで、申請取次行政書士として入管業務を取り扱うことができるようになります。
入管業務は、専門的な知識が必要なうえ手続きも複雑なので、日本にきた外国人にとっては難しいものです。
なので、行政書士の力が必要とされています。入管業務の依頼人は多く、報酬額も高いので、専門性を高めて依頼を受けていけば、安定した収入を得ることが可能です。
近年の外国人の増加を考えると、今後さらに稼げる分野になっていくことが予想されます。
遺言・相続業務
相続業務に関しては、ライバルとして弁護士や司法書士、税理士などの他士業がいますが、依然として需要が高い分野です。
日本人であれば誰もが一度は関わることのある「相続」という分野なので依頼する人も多い業務です。
遺言や相続は、複雑な法的手続きが必要で、同じ相続業務でも依頼によって内容が異なるため難易度が高い業務でもあります。なので、その分行政書士の報酬額も高く、遺言・相続専門で行政書士業を営む人も多いです。
行政書士業は、建設業許可業務や入管業務などの「許認可業務」と、遺言・相続業務のような「民事法務」に分けることができます。
「行政書士として稼ぎたいなら許認可業務をやるべき」という意見も聞くともいますが、民事法務である相続も、努力と工夫しだいでは許認可業務に負けない収入を得ることも可能です。
相続専門の先輩行政書士
私の尊敬する先輩行政書士は、遺言・相続専門の行政書士で、専業で行政書士業を営んでいますが、驚くほどの収入を得ています。
すでに行政書士歴20年を超えているので、営業やマーケティングなどをしなくても毎月のように口コミで依頼がくるそうです。
行政書士は単発業務が多く収入が安定しないと言われますが、それも工夫次第では安定した収入を得ることが可能です。
まとめ
今回は「行政書士の儲かる分野は?」という質問について解説しました。行政書士の稼げる業務は決まっています。その中でも「建設業許可」「入管」「遺言・相続」の3つの分野は、特に儲かる分野です。
行政書士として成功するためには、たくさんある業務の中から、どの分野を専門にするのかが重要になってきます。
業務は、やってみないと自分に合うかなどの判断がつかないこともあります。なので、まずは自分が興味のある分野の業務から挑戦してみて「どのくらい稼げるのか?」「その業務と自分との相性」などを判断してみましょう。
今回は、ここまでです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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