今回は、行政書士のパートナーとなる「他士業」に関する記事です。
行政書士の資格で開業するにあたって、
- 他士業のパートナーは必要なのか?
- 他士業と知り合うには?
という疑問について解説します。
他士業との交流を考えている方向けの記事です。
参考になれば幸いです。
【行政書士】他士業のパートナーは必要なのか?
取扱業務によって、他士業のパートナーは必ず必要になります。
例えば、行政書士に人気の「相続業務」です。
行政書士が相続手続きをする場合、他士業の協力は必須です。
- 土地や建物の名義変更は「司法書士」
- 相続税の申告は「税理士」
- 相続人間で争いがあれば「弁護士」
といったような感じです。
こうした業務は、独占業務の関係で行政書士は行うことができません。独占業務とは、特定の資格を持つ者だけが行える、法律で認められた業務のことです。
行政書士で開業して他士業との交流を考えている人は、少なくとも相続を取扱業務に加えるのであれば必要だということを覚えておきましょう。
ちなみに、どの士業も2人以上のパートナーがいると業務がしやすいです。1人だけだと、万が一その他士業の先生が依頼を受任できないときに困りますからね。
相続業務をやらないなら他士業のパートナーは不要?
取扱業務によっては、他士業のパートナーが不要なものもあります。行政書士の資格だけで依頼を完遂することができる業務もありますから。
しかし、できることなら他士業の先生とは知り合っておいたほうがいいです。
行政書士は様々な相談をされることが多いからです。そういったとき、すぐにすぐに他士業の先生を紹介できます。相談者の利益に繋がります。
他士業にお客さんを紹介するメリット
こちらから他士業の先生にお客さんを紹介していると、逆に、他士業の先生からお客さんを紹介してもらうことがあります。
行政書士事務所を長くやっていると、他士業からの紹介による売り上げがかなりの割合を占めるので、知り合っておいて損はないです。
税理士などは行政書士登録をして行政書士業を営むことができますが、本業に力を入れている人が多いので、許認可などは専業の行政書士に仕事を紹介することが多いです。
ちなみに、見返りを求めるのはよくないですが、こちらから他士業に一方的に紹介するだけの関係になるようなら、紹介先を変更することも考えたほうがいいです。
他士業のパートナーと知り合うには?
次のような会に参加することで知り合うことができます。
- セミナー
- 異業種交流会
こうした集まりには、行政書士以外の士業もたくさん参加しているのでおすすめです。
ネットで検索すると、セミナーや異業種交流会を紹介しているサイトがありますので、自分に合いそうなものを探して参加してみましょう。
私も、開業して間もない頃に異業種交流会などに参加していました。士業以外の業種の方とも知り合えますのでとても有意義です。
行政書士仲間から紹介してもらう
行政書士仲間から、他士業のパートナーを紹介してもらうという方法もあります。
所属している支部の活動に積極的に参加していると、行政書士の知り合いがたくさんできます。信頼できる行政書士から、普段付き合いのある弁護士、司法書士、税理士などを紹介してもらいましょう。
紹介してもらった士業の先生は、行政書士と一緒に仕事をした経験があるので、とてもスムーズに連携がとれると思います。
知り合った他士業の先生と相性が合わないときは?
知り合った他士業の先生と、相性が合わないということもあります。
その場合は、あきらめて他の先生を探しましょう。司法書士にしても税理士にしても、たくさんの人がいますから、無理に相性が合わない人と付き合う必要はありません。
セミナーや異業種交流会に積極的に参加していれば、いつかは出会えるはずです。
初めて会う他士業の先生との会話で気をつけることは?
それは、自分のことだけを話しすぎないということです。
自分のことをアピールすることは大切ですが、限度を超えると嫌われます。
逆の立場になって考えてみれば分かりますよね。
どの業界にも、自分の話ばかりする人っていると思います。そういった人と話していると、なぜかどっと疲れませんか?同じような思いを相手にさせないように、自分自身も気を付ける必要があります。
会話する時に気をつけることを知りたい人は、相手の立場になって考えれば、自然と何に気を付けるべきかが分かると思います。
自分のことをアピールするには?
とりあえず、初めて会った相手には、名前と取扱業務のアピールができれば十分です。
相手に話をさせて、自分は聞き役になったほうが印象がいいときもありますからね。「話しやすい」とか「話をしっかりと聞いてくれる」と思ってもらえば、印象はかなり良い感じに残ると思います。
互いにストレスなく会話ができることが、良い関係を築く最初の一歩です。
今回は、ここまでです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。