今回は、行政書士の「開業」についての記事です。
行政書士で開業するにあたって、
- 前職での経験を活かすことができるのか?
- 前職の経験を活かしたほうが成功できるのか?
という質問に、開業した経験から解説します。
取得する資格を選んでいる方や、職探しをしている方の参考になれば幸いです。
【行政書士開業】前職での経験を活かすことができるのか?
行政書士の資格で開業すれば、前職での経験を活かすことは可能です。
行政書士の業務範囲は広いですからね。
前職の経験を活かせる業務が見つかる可能性は高いと思います。
活かそうとしている経験によっては、他の行政書士事務所との差別化を図ることもできます。
開業するまでに、どんな経験をしてきたか思い出してみましょう。紙に書き出していくと、頭の中が整理できるのでおすすめです。
例えば、次のような感じです。
- 不動産会社にいた ⇒ 相続業務・開発許可
- 運転手をしていた ⇒ 自動車関係
- 海外留学していた ⇒ 外国人関係(入管)
前職の経験をリセットするのはもったいない
行政書士の資格で開業するにあたって、これまでの経験を全てリセットしてしまう人がいます。
先のほどの例でいうと、海外留学をしていた人が、自動車関連のまったく経験のない新しい業務を専門にするなどです。それは、もったいないのでやめましょう。
特に前職での経験は、他の行政書士で持っている人は少ないと思います。活かし方しだいでは、かなり優位に立てるのでリセットしないほうがいいです。
前職の経験が行政書士業で活かせない場合は?
職業には様々な種類があるので、中には前職の経験が行政書士行政書士業でまったく活かせないということもあると思います。
その場合は、行政書士業をやりながら「副業」という方法もあります。
なにも、行政書士で開業したからといって、行政書士以外の仕事をしてはいけないなんて決まりはありませんからね。副業をしている行政書士はたくさんいます。
場合によっては、副業でのお客さんが行政書士業でのお客さんになるなどの相乗効果も期待できます。試してみる価値はあります。
注意点としては、行政書士の品位を落とすような副業ならやめておきましょう。まわりの行政書士に迷惑をかけることもありますから。
実際に副業をしている行政書士もいる
ちなみに、私の所属している行政書士会の支部には、前職の経験を活かして、それを副業としてやっている行政書士がいます。
かなり特殊なので、ここで書くことはできませんが、行政書士とはまったく関係のない職種です。
以前、懇親会の席で教えてもらったのですが、その副業から行政書士業のお客さんになることもよくあるそうです。
副業での接客をしているときに、行政書士をやっているということをさりげなく話すそうです。それだけで、年間かなりの売上があるそうです。
前職の経験を活かしたほうが成功できるのか?
行政書士の資格で開業した人の中には、前職での経験を活かすべきか悩んでいる人もいると思います。
前職とはまったく関係のない行政書士業務をやりたいけど、行政書士で成功するために、前職での経験を活かした業務を選ぶべきか?と言った感じです。
こうした時には、無理に前職の経験を活かす必要はないと思います。
- 前職での仕事が楽しくなかった。
- もう前職での仕事内容に興味が持てない。
こんな経験を活かすために、行政書士の業務を選んでも長続きしないですし、なにより仕事をしていて楽しくないですからね。
以前、前職で相続に関わった仕事をしていたことを理由に相続専門の行政書士になった新人がいましたが、結局は自動車関係専門の行政書士になりました。
行政書士として食べていくために知識のある相続業務を選んだそうですが、前職の経験からあまり相続に関わりたくないと思っていたそうです。
自分の好きにやったほうがいい
せっかく行政書士として開業したのだから、取扱業務は好きに選んだほうがいいと思います。
ちなみに、行政書士は自由に取扱業務を変えることができます。
前職での経験を活かした業務をやってみて、やっぱりやりたくないと思えば、他の業務に自由に切り替えることができます。
行政書士という資格はそのままに、メインとする業務を変えることができるのは、行政書士という資格の特徴でもあります。
開業当初は、どんな依頼も受けた方がいい
ここまで、前職の経験を活かした行政書士業務を選んだほうがいいという話をしてきましたが、開業当初はどんな依頼でも受けるのがおすすめです。
理由としては、行政書士業は、本で読むのと実際にやってみるのとでは全然違うからです。
やりたくない業務も実際にやってみると楽しかったり、逆にやりたかった業務も実際にやってみると苦痛だったりします。
実際に行政書士の業務を経験するとことで、前職の経験を活かすべきかの判断もできますので、開業当初はどんな依頼でも受けてみましょう。
今回は、ここまでです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。