行政書士に対するネットでの評判って、なかなか酷いものがありますよね。ネガティブな意見が多いというか、「やめとけ」とか「意味ない」とまで言われることも。
今回は、行政書士の「資格」に関する記事です。
行政書士が悲惨な資格と言われている理由とは?
という疑問について、現役行政書士が答えます。
この資格に興味があるものの、将来への不安を感じて、取得取得を悩んでいる方も少なくないのではないかと思います。この記事を読めば、行政書士の実情が分かります。
行政書士が悲惨な資格と言われている理由とは?
次の3つから行政書士が「悲惨な資格」だと言われているようです。
- 開業しても儲からない
- 試験が難しすぎる
- 転職で評価されない
順番に解説します。
開業しても儲からない
行政書士の資格で独立開業しても「儲からない」「仕事がない」「食べていけない」などの理由から悲惨だと言われているようです。
また、廃業する人が多いので、開業しても意味がないとも言われていました。
行政書士は、登録者が多いので、ライバルが多く競争が激しいという印象をもたれているようです。
たしかに年収に差があり「年収200万円以下」の行政書士も少なくないですからね。
試験が難しすぎる
行政書士試験の合格率は毎年「10%前後」です。
簡単に合格できる試験ではありません。
なので、何度挑戦しても試験に合格できないことから悲惨だと言われているようです。
転職で評価されない
せっかく頑張って難しい試験に合格したのに、転職する際に履歴書に記載しても、行政書士資格が評価されないことから悲惨だと言われているようです。
履歴書に行政書士の資格取得を書かないほうがいいのでは?
という意見までありました。
悲惨だと思われている行政書士の実情
人数が多く、仕事の取り合いをして、稼げない、廃業をするという印象をもたれている行政書士ですが、実際のところはそんなでもありません。少なくとも悲惨ではないです。
たしかに、仕事がとれず稼げないので廃業する人もいますが、それはどの業界でも同じですよね。
こういった場合、行政書士の資格ではなく「その人」に原因があることが多いです。
- 得意分野がない
- 営業・マーケティングをしていない
- 他士業との連携がとれていない
- プレッシャーなど精神的に弱い
などの、改善しなければいけない問題を放置しているといった感じです。
行政書士は、他の事務所と差別化をするなど、やり方しだいでは年収1,000円以上も期待できる仕事です。そういった成功例も珍しくありませんからね。
それと、行政書士の業界は、まだまだホームページやSNSを活用していない人が多くいます。これも廃業する人が多い原因のひとつかもしれませんね。
行政書士試験は難しすぎる?
たしかに行政書士試験は、合格率が低いですが、正しい勉強法をすれば誰でも合格できる試験です。
学習計画を立てて勉強時間を確保するなど、働いている方でも、うまく仕事と両立させながら頑張れば独学合格も不可能ではありません。
インターネット上の行政書士試験については、不合格者や挫折した人の妬みによる誤った情報も多いので注意です。
転職よりも独立開業または副業
行政書士は独立開業型の資格なので、履歴書に取得したことを記載しても、行政書士や他士業の事務所に就職する以外ではあまり評価はされません。
一部の企業では、法務部や総務部といった部署での活躍を期待して採用する場合もありますが、積極的に行政書士の資格を持った人を採用するといった感じではないのが現状です。
行政書士の資格は、転職よりも、独立開業や副業で使うほうが有効活用できます。
悲惨な行政書士にならないためには?
資格の名前だけでは仕事はとれませんから、積極的に営業やマーケティングを学んで実践する必要があります。
それと、次のことも重要です。
- 専門分野を作る
- 実務の勉強・情報収集
- 人脈作り
- 資金管理
専門分野を作るのは、他の事務所との差別化のためです。
そのほか差別化として有効なものに「ダブルライセンス」や「独自のサービス」などもあります。
差別化の例
付き合いのある税理士さんは、定期的に「税金に関するオリジナルの新聞」を顧客に配布することで差別化を図っていました。
これが好評なようで、差別化できるだけでなく、顧客の税金に対する意識が変わり、さらに顧客からの紹介も増えたそうです。
すべてを見直す
仕事がないという人は、何かが間違っていますので、ホームページや名刺など「集客に影響すること」を優先的に、すべてを一つずつ見直してみることをおすすめします。
ちなみに、開業して間もない時期に、ダブルライセンスのために他の資格に手を出すのはおすすめできません。開業も資格取得も両方ダメになる可能性が高いからです。
ビジネスマナーを身に着ける
もう一つ、悲惨な行政書士にならないために必要なことがありました。
それは「ビジネスマナー」です。
意外なほどに、これができていない行政書士が多いです。
- 挨拶
- 身だしなみ
- 電話やメールの対応
- 言葉遣い
など、しっかりと身についていますか?
自分ではできていると思っていても、できていない人もいます。
特に「電話しても折り返しがない」「メールしても返信がない」などは、行政書士として致命的なので注意です。
今回の記事はここまでです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。