今回は、行政書士の「イメージ」や「知名度」に関する記事です。
- 行政書士のイメージは街の法律家?
- 行政書士の知名度は?
という疑問に、行政書士の資格で開業した経験から解説します。
行政書士の資格に興味のある方向けの記事です。
行政書士のイメージは街の法律家?
「街の法律家」というイメージが定着しつつあります。
「街の法律家」というキャッチフレーズは、行政書士会が発行している「行政書士制度PRポスター」に書かれているものです。
このポスターは、毎年発行されていて、芸能人がモデルを努めているので、とても目を引くデザインになっています。
そのポスターを事務所の目立つところに貼っている行政書士が多いので、長い年月をかけて「街の法律家」というイメージが徐々に浸透してきたのではないかと思います。
私の事務所でも、ポスターを額に入れて目立つところに掛けています。
お客さんが事務所に来たときに、ポスターの芸能人の話題になることもありますから、そのときにキャッチフレーズも覚えてくれているのでしょうね。
行政書士の場合、昔のイメージが「代書屋」でしたからね。それにくらべたら「街の法律家」に変わるのは嬉しいことです。
たしかに代書屋としての時代もありましたが、現在の行政書士は試験の難易度も高くなっていて、とても代書屋の資格ではなくなっていますからね。
行政書士の知名度
士業には、行政書士のほかに、弁護士、司法書士、税理士、土地家屋調査士、社会保険労務士などがいますが、行政書士の知名度は、その中でも高いほうです。
以前、行政書士を主役にした漫画やテレビドラマが流行ったので、その影響が大きいのではないかと思います。
覚えている方も多いと思いますが、深津絵里さんや常盤貴子さんが出演していた「カバチタレ!」。その続編の堀北真希さんや嵐の櫻井翔さんが出演していた「特上カバチ!!」などのドラマがありましたよね。
人気の芸能人が主演したこともあり、かなりの注目を集めました。
そのほか、雑誌などで行政書士の業務が紹介されることもあります。
行政書士の人数が増えてきていることもあり、今後も行政書士の知名度は高くなっていくのではないかと思います。
知名度があがるメリット
行政書士の知名度があがると、信用されやすくなります。仕事をするにあたって「信用」は、必要不可欠なものですからね。
名刺を出して挨拶をしたときに、知らない資格よりも、知っている資格が書かれていたほうが安心できます。
初対面でも、ある程度信用してもらえるので仕事もやりやすくなります。
行政書士の仕事内容までは知られていない
「行政書士」という資格や仕事があることは広く知られていますが、行政書士の仕事内容については広く知られていないのが現状です。
行政書士は、業務範囲が広いですからね。
同じ行政書士でも、取扱業務は様々です。
- 相続・遺言
- 建設業許可申請
- 経営事項審査
- 産業廃棄物許可申請
- 風俗営業許可申請
- 農地転用
- 会社設立
- 自動車登録手続
お客さんからしたら「結局、何ができる資格なの?」といった感じだと思います。
行政書士の資格で開業したら、まず専門分野を決めて周囲に知ってもらうことから始めなければいけません。
ちなみに、開業したら一度は「司法書士」と間違われます。
士業とあまり関わりない人からしたら、行政書士も司法書士も一緒なんですよね。
行政書士は正義の味方?
ちなみに、先ほどテレビドラマの話をしましたが、行政書士はテレビドラマで演じられているほど派手な仕事ではありません。
テレビドラマでは、話を面白くするために「法律知識で悪人を倒す正義の味方」のような行政書士が登場していましたからね。
その点は当時も、問題にもなりました。
実際に、そういった行政書士もいるのかもしれませんが、ほとんどの行政書士は、そういったイメージとは無縁の仕事をしています。
基本的に、お客さんと打合せをして申請書類を作成して、添付書類を集めて、官公署に提出するといった地味なものです。
一日中、電話以外誰とも話さずパソコン作業という日も珍しくありません。
間違ったイメージで行政書士を目指すと、後悔することになるので注意です。
行政書士に向いている人は?
ちなみに、正義の味方にならなくても、行政書士として成功はできます。
どういった人が行政書士に向いているかというと、どの仕事でも同じだと思いますが、コミュニケーション能力が高い人です。
行政書士は、一人で開業する人がほとんどです。
すべてを自分でやらなければいけないのに、人と話すのが苦手とは言っていられませんよね。コミュニケーション能力が低いと、営業や接客もできませんからね。
- 依頼人から依頼内容を聞く
- 同業者や他士業との打合せ
など、行政書士も人と接する機会が多い仕事です。
派手さはいらないですが、人当たりの良さは必要です。
ちなみに、コミュニケーション能力は、あくまで仕事を真面目に丁寧にできることが前提です。お客さんは、それを期待して依頼するわけですからね。
結局のところ、行政書士には、仕事を真面目にコツコツ丁寧にこなしつつ、コミュニケーション能力の高さが求められるということです。
今回は、ここまでです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。