今回は「行政書士試験」に関する記事です。
行政書士試験は簡単なのか?
という疑問について、独学で合格した経験から解説します。
ネットで検索すると、行政書士試験は「難しい」とも「簡単」とも言われていますよね。受験を検討している方にとっては、どっちなのか気になるところではないでしょうか。
本記事では、実際に受験した感想を含めお話していきます。
行政書士試験は簡単なのか?
行政書士試験の合格率は「10%前後」です。
毎年、同じような感じです。
少なくとも簡単な試験ではないのは分かりますよね。
合格率10%だと、100人受験しても合格は10人です。
行政書士試験は無料ではなく、受験料がかかります。全員が、お金を払ってまで勉強をして受験に挑んで、そのうちの90人が不合格となるのですから難しい試験です。
十分に難関試験だと言えます。
合格率の比較は無意味
ちなみに、よく他の資格の合格率と比較して、その資格の難易度を判断する人がいますが、それは無意味です。
資格によって、受験資格などが違いますからね。
単純に比較はできません。
合格率だけで判断したら、法律系国家資格の最難関である弁護士の試験が、行政書士試験よりも簡単だということになってしまいます。
実際は、ご存知のとおり、弁護士試験のほうが圧倒的に難しいです。
行政書士試験を受験した感想
間違っても「簡単だった」とは言えません。
私は、必死で勉強して3回目の受験で、行政書士試験に合格しましたからね。
私が思う行政書士試験の難しいところ
まずは、試験範囲が広いことです。
憲法、民法、行政法などなど、それぞれ膨大な条文を理解する必要があります。
そして、行政書士試験には足切りがあるので、バランスよく勉強しなければなりません。足切りとは、一定の基準を下回った者を不合格とするものです。
40字で答える「記述式」もやっかいです。
受験生の頃は、毎日、問題を解く練習をしていました。
このあたりの話は、書き出すとキリがないので別の記事でご紹介します。ここでは、少なくとも簡単な試験ではないということが伝わればOKです。
行政書士試験はどうして簡単だと言われているのか?
次のような理由からです。
- 短期間で合格する人がいるから
- 昔は簡単だったから
- 他士業の試験と比較して
順番に説明します
短期間で合格する人がいるから
行政書士試験の合格者の中には「3ヶ月」や「半年」くらいの勉強時間で合格する人もいます。
受験した経験がある人なら「頑張ったんだな~」と思うところですが、受験した経験のない人は「そんな短期間で合格できる簡単な試験なんだな~」と思うでしょう。
そういったところから、行政書士の試験は簡単だと思われているようです。
昔は簡単だったから
その昔、行政書士試験は簡単だったそうです。
同じ行政書士会の支部にいる、ご高齢の先生も言っていました。
私が行政書士を知った頃には、もうだいぶ難易度が高くなっていたので「昭和」の時代の話ですかね。
その頃のイメージが現在も残っていて、行政書士の試験は簡単だと思われているようです。
他士業の試験と比較して
他士業とは、弁護士や司法書士、税理士、土地家屋調査士などを言います。それらの試験と比較して、行政書士試験は簡単だと思われているようです。
これについては、それほど間違っていないと思います。
いろいろと条件が違うので、単純に他の試験と比較することはできませんが、そうは言っても弁護士や司法書士の試験よりは行政書士試験のほうが簡単だと思います。
行政書士試験合格に必要な勉強時間
試験が簡単かどうかの判断をするときは、合格に必要な勉強時間も参考にするといいと思います。
行政書士試験合格に必要な勉強時間:600~1,000時間
これが目安と言われています。
もともと、その人が持っている知識によって必要な勉強時間が変わります。
ちなみに、この時間を勉強するのに、通常は半年から1年くらいかかります。
資格の予備校を利用する
今回ご紹介したように、行政書士試験は、他士業の試験と比較すると簡単な方に入るのかもしれませんが、十分に難しい試験です。
合格するには、本腰を入れて取り組む必要があります。
効率よく合格するには、費用はかかりますが「資格の予備校」がおすすめです。
独学だと次のようなデメリットがあるからです。
- 教材を選ぶのにも時間がかかる
- 分からないことを質問できない
予備校を利用すれば、これらの問題はなくなります。
これだけでも、かなりの時間の節約になります。
模試の活用だけでもおすすめです。
今後の行政書士試験は難しくなるのか?
ネットでは「当分、今と変わらない」という意見が多いようです。
先ほど説明したように、昔ほどは難しくなっている行政書士試験ですが、近年は合格率も難易度も安定しています。