今回は、行政書士の「開業」に関する記事です。
人脈がなくても行政書士として活躍できるのか?
という疑問について、行政書士の資格で開業した経験から答えます。
人脈がなくても行政書士として活躍できるのか?
行政書士は、開業当初に人脈がなくても活躍していくことは可能です。
人の集まるところに積極的に参加していけば、開業後にいくらでも人脈を増やすことが可能だからです。
まず、行政書士の業務に関わりの深い人脈を広げるには、次のような人の集まりに参加するのがおすすめです。
- 行政書士会の研修会・勉強会
- 行政書士会の支部活動
- 歌詞交歓会・定時総会・懇親会
- 異業種交流会・セミナー
上記のような集まりに参加すると、同業者である行政書士のほか、弁護士や司法書士、土地家屋調査士、税理士、社会保険労務士などの人脈を広げることができます。
私も行政書士の資格で開業するまでは、こうした士業の知り合いはまったくいない状態でしたが、上記のような集まりに積極的に参加して知り合いを増やしました。
ビジネスにおける人脈の重要性を考えると、開業するにあたって人脈がないとやっていけない感じがしますが、行政書士の資格での開業に関しては、その状態で開業しても何とかやっていけます。
業務に必要な人脈がないことで、行政書士での開業に踏み出せない人は、思い切って開業することをおすすめします。少なくとも行政書士や他士業の知り合いは、想像以上に早く簡単に増えていくと思います。
相続業務には他士業の協力が必要
私は、遺言・相続業務を専門に行政書士として活動しています。
行政書士の業務の中でも、相続業務は人気があるので、これから開業する予定の人で、この業務を専門にやっていこうという人も多いですよね。
行政書士の業務範囲は広いですが、おそらく相続業務ほど他士業の協力が必要になるような業務も他にはないと思います。
なので、行政書士として相続業務をやっていきたいと考えている人は、業務に必要な他士業の知り合いを増やしていく必要があります。
他士業の協力が必要な理由
相続業務は、行政書士の資格だけでは依頼を完遂することはできません。
被相続人の遺産の中に土地や建物などの不動産があれば、その名義を変更するために、司法書士の資格で登記する必要があります。
また、遺産の価値が一定以上になると、相続税を申告する必要があるのですが、これは税理士でないとできません。
そして、相続人同士で争いが発生すると、行政書士の資格では対処できなくなるので、弁護士にお願いすることになります。
行政書士会の集まりに参加するだけでも人脈は広がる
行政書士は、司法書士や社会保険労務士、税理士、土地家屋調査士などの資格とダブルライセンスで開業する人が多くいます。
相乗効果で売上アップが期待できるうえ、業務を進めるうえで2つの資格があると便利だからです。
なので、行政書士会の集まりに参加するだけでも人脈を広げることが可能です。
行政書士の集まりに積極的に参加する
そうするだけで、ダブルライセンスの行政書士と知り合えます。結果として、司法書士や、税理士、社会保険労務士、土地家屋調査士の知り合いも増えます。
ちなみに、弁護士に関しては、私の場合、異業種交流会や知り合いの行政書士の紹介で知り合いました。
弁護士の資格は、行政書士試験を受験しないで登録すれば行政書士として活動できますが、弁護士の資格でほとんどのことができるため、そもそも登録する人が少ないです。なので、行政書士の集まりで知り合うことはほとんどないと思います。
少なくとも、私は行政書士の集まりで、行政書士登録した弁護士に会ったことはありません。
弁護士を確保しておく
遺言・相続業務を専門にする予定の行政書士の人は、相続人同士の争いが起こると、行政書士の資格では対応できなくなるので、できれば事前に、そういった時にお願いする弁護士の知り合いを確保しておくと、万が一のときスムーズに対応できます。
弁護士と知り合う機会がないという人は、相続業務を専門にしている先輩行政書士に相談してみるのがおすすめです。
提携している弁護士を事前に紹介してもらうのが理想ですが、仕事の依頼もないのに時間をとってもらうのも悪いので、せめて自分が受けた依頼で問題が発生したときに、紹介してもらえるのかの確認だけでもとっていおいたほうがいいです。
行政書士は人脈が増えると仕事の依頼も増える
上記のように士業に限らず、どんな人脈でも広げれば広げるほど、行政書士の仕事の依頼が増える可能性が高くなります。
行政書士への依頼は突発的なものが多いので、誰がいつ依頼をしてくるか分かりません。
なので、人脈を広げて「依頼をしてくる可能性がある人」を増やしていけば、結果として依頼の件数は確実に増えていきます。
次のような集まりに参加するのもおすすめです。
- 自治会・町内会
- 同窓会
- 趣味のサークル
上記のようなところに積極的に参加すれば、お客さんになってくれる可能性のある人が増えていきます。
注意点としては「営業しない」ことです。稼ぐのが目的と思われると嫌われますので、参加する意味がなくなってしまいます。
集まりに参加する回数が多くなると、自然と職業の話を聞かれることもあると思うので、そういった時に、行政書士であることと、どういった業務をしているのかを簡単に説明すればOKです。
今回は、ここまでです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。