行政書士は底辺の資格なのか?【理由と現実】

行政書士開業
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今回は、行政書士の「資格」に関する記事です。

行政書士は底辺の資格なのか?

という疑問について、実際のところを解説します。

行政書士の資格に興味があるものの、一部ネットで書かれてる「底辺」「食えない」「恥ずかしい」「クズ資格」などのネガティブな意見を聞いて不安を感じている方は、ぜひこの記事を読んでみてください。

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行政書士は底辺の資格なのか?

「底辺」と聞くと、地位や身分が低く、価値のないものというネガティブなイメージですよね。

行政書士の資格は、一部ネットで「底辺の資格」と言われることがありますが、実際はそんなダメな資格ではありません。

行政書士がどんな資格なのかを含めて、底辺の資格ではない理由を解説していきます。

  • 行政書士試験
  • 行政書士の仕事
  • 行政書士のイメージ

順番に説明します。

行政書士試験

行政書士の試験の合格率は、毎年10%前後です。
100人受験しても、90人は不合格となってしまう試験です。

合格するには、600時間〜1,000時間の勉強が必要だと言われていて、実際に私も受験をしていますが、合格までに1,000時間以上は勉強しました。

試験に合格するまでに2〜3年かかる人が多く、5年以上試験を受け続けているという人も珍しくありません。

行政書士は、こうした感じの難易度の高い試験です。
底辺というイメージではないですよね。

行政書士の仕事

行政書士には、独占業務があります。

独占業務とは、特定の資格を持つ者でなければ行うことができない業務のことです。行政書士の資格を持たないで、その業務を行うことは法律で禁止されています。

国から独占業務を与えられている資格が、底辺なのはおかしいですよね。

ちなみに、行政書士は努力と工夫しだいで、いくらでも稼ぐことができる資格です。年収1,000万円以上稼いでいる行政書士も珍しくありません。

行政書士のイメージ

私は行政書士として10年ほど活動しています。

実際にこの仕事をしていて、底辺の資格だからと馬鹿にされたり、そんなような扱いをされたことはありません。

むしろ、難しい試験に合格したことで「頭がいい」というイメージを持たれることが多く、まわりからの評価が上がりました。

また、行政書士という肩書きのおかげで、初対面を含め多くの人に信頼してもらえます。

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行政書士が底辺の資格と言われる理由

次のことから、行政書士が底辺の資格と思われているようです。

  • 誰でも簡単に合格できる試験
  • 行政書士は人数が多くて需要がない
  • 開業しても廃業する人が多い
  • 将来的にAIに仕事を奪われる

上記について詳しく説明しながら、現実とは違う点も説明します。

誰でも簡単に合格できる試験

行政書士試験の難易度は、先ほど説明した通りです。

なのに、なぜ行政書士は、誰でも合格できる簡単な試験だと思われているのか?

理由は、その昔「行政書士試験は簡単だった」からです。

もう何十年も前の話ですが、行政書士は代書屋と呼ばれていて、その試験も現在とは違い誰でも合格できるような簡単だったそうです。

なので、そのときのイメージが残っている人がまだいて、誰でも簡単に合格できる試験だと言っているようです。

行政書士は人数が多くて需要がない

たしかに、行政書士の人数は多いです。
地域によっては、飽和状態というところもあるかもしれません。

しかし、それでも行政書士は業務範囲が広く、独占業務もあるので、需要がなくなるといったことはありません。

新しい法律ができたり、現在ある法律や制度に変更があると、行政書士の業務は増えていくので、その際には需要が高まります。

開業しても廃業する人が多い

行政書士の廃業について、ネットで調べると「3年以内に8〜9割廃業する」なんて情報も出てきます。

これが事実であれば、行政書士の資格を底辺と言われても仕方がないのかもしれませんが、この情報には根拠がありません。

実際のところ、行政書士の廃業率は、他の職業とたいして変わりません。

行政書士登録をすると、定期的に会報が送られてきて、その中に退会した人(廃業した人)が掲載されているのですが、3年以内に8〜9割廃業するほどの人数はいません。

こうした間違った情報を信じて、行政書士が底辺の資格だと思う人もいるようです。

将来的にAIに仕事を奪われる

たしかにAIの登場によって、行政書士の仕事は減ります。

しかし、それは行政書士業務の中でも難易度が低いものであって、すべての行政書士業務がAIに奪われることはありえません。

特に、依頼人とのコミュニケーションが必要となる業務については、まだまだAIには難しいところです。

ネットの情報は鵜呑みにしない

行政書士資格を受験するにしても、行政書士の仕事をするにしても、ネットで調べる際は、情報を鵜呑みにしないようにしましょう。

行政書士試験に不合格になった人や、行政書士を廃業してしまった人が、その妬みから根拠のないネガティブな意見を書いている場合があります。

私も、行政書士の資格で開業してから「間違っていた」と知った情報も結構ありました。ネットでの情報をもとに行動に起こす場合は、裏付けをしっかりと取ってからにしましょう。

今回は、ここまでです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。