今回は、行政書士の「開業」についての記事です。
会社員だった頃と違うことは?
という質問について、行政書士の資格で開業した経験から答えます。
会社員をやめて行政書士になろうか悩んでいる方は、ぜひ読んでみてください。
【行政書士開業】会社員だった頃と違うことは?
「やりたくない仕事はやらなくていい」ということです。
行政書士は、一般的に自営業者(個人事業主)なので、会社員と違い、仕事内容を自由に決めることができます。
会社員だと、自分が売りたくない商品やサービスを、お客さんに提供しなければならないときがありますが、行政書士になるとそんなことをする必要がなくなります。
私にも経験がありますが、結構嫌なものですよね。自分が「このサービスは本当に必要なのか?」と疑問に思っていたとしても、雇われている以上はお客さんにすすめなければならない訳ですから。
行政書士になると、そういった商品やサービスを売る必要はありません。嫌ならやらなければいいだけです。行政書士の資格で開業すると、どの業務をやって、どの業務をやらないかを自分で決められるので、やりたくない仕事はやらなくても問題ありません。
行政書士の仕事は大変なのでは?
正直なところ、行政書士の仕事は大変です。
会社員時代よりも勉強する時間も働く時間も増えたと思います。
行政書士に限らず自営業者によくありがちなのですが、勤務時間があってないようなものなので、朝起きてから寝るまで何らかの仕事をしたり考えたりしていることが多いです。
こうした点は、勤務時間がしっかりと管理されている会社員のほうがいいですよね。勤務時間が終われば、とりあえずは仕事から離れられますから。
会社員を続けていたほうがよかった?
そうは思わないのが面白いところですよね。
会社員の頃よりも仕事が大変なのに、会社員に戻りたいとは思いません。
たしかに、気が休まるときが会社員の頃よりも減りましたが、仕事をすること自体は、会社員時代よりも行政書士の方が全然楽しいです。
行政書士になって良かったこと
上記でお話した「やりたくない仕事はやらなくていい」というのも、行政書士になって良かったことのひとつなのですが、その他にも次のようなことがあります。
- 自信がつく
- 感謝さえる
- 会社名で呼ばれない
順番にお話しします。
自信がつく
行政書士になるには、合格率10%の国家試験に合格しなければなりません。それだけでも自信がつきますが、食えないと言われている行政書士で生活ができると、さらに自信がつきます。
また、会社員の頃は、会社の力でお金を稼いでいましたが、行政書士になると自分の力でお金を稼ぐことができます。そういった経験も自信になります。
感謝される
行政書士になってから、お客さんから感謝されることが増えました。
行政書士の業務には、人の一生を左右するような手続きも含まれます。お客さんにとっては夜も寝れないくらいの悩みということもあるので、無事に依頼が終わると「ありがとう」と、とても感謝されます。
会社名で呼ばれない
会社員をやっていると、会社名で呼ばれることがよくあると思います。お客さんからすると、その会社に仕事を依頼したのであって、個人はあまり気にしていない感じです。
行政書士になると「〇〇先生」「〇〇さん」と名前で呼ばれることになるので、自分が人に必要とされていることが実感できます。
やりたくない行政書士業務の相談がきたら?
「やりたくない」ということは、行政書士事務所の取扱業務にもしていないと思うので、その業務を専門にしている他の行政書士を紹介すれば問題ないです。
そもそも行政書士としての専門分野をしっかりとして活動すれば「〇〇専門の行政書士」というイメージが定着するので、他の業務の相談はほとんど来ないと思います。
ホームページで「相続専門の行政書士」と記載してあるのに、ホームページ経由で「会社設立」の相談をしてくる人はいませんからね。
ちなみに、せっかく相談に来てくれた人を、自分の取扱業務ではないからと断っていると、お客さんが減るので注意です。
せめて、解決の方向を示してあげることが大切です。
解決の方向を示すには?
お客さんからの話をしっかりと聞いたうえで、どうすれば悩みが解決するかを一緒に考えてあげましょう。
私がよくやる方法としては、次の通り。
- ネットで調べてあげる
- 他の行政書士を紹介してあげる
- 他士業を紹介してあげる
- 代わりに電話で聞いてあげる
問題は解決しないとしても、私の事務所に相談に来て良かったと思ってもらえるように、解決の方向だけは示すようにしています。
お金にはなりませんが、お客さんから感謝されますし、こうした行動がキッカケで、意外なところから仕事につながったりします。
今回は、ここまでです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。