今回は、行政書士の「入管業務」に関する記事です。
入管業務は儲かるのか?
という疑問について解説します。
ちなみに、入管とは「出入国在留管理庁」の略です。
平成31年の4月1日に、入国管理局から名称が変更されています。
【行政書士開業】入管業務は儲かるのか?
行政書士の業務範囲は広いですが、その中のひとつである「入管業務」は儲かると思います。
理由は二つあって、一つは、在留外国人の数が増えているからです。毎年、驚くほどの勢いで増加しています。私が行政書士業を始めた頃には考えられないくらい増えました。
今後も外国人が増えていくでしょうから、入管業務を取り扱う行政書士の需要は今後もますます高まることが期待されます。
それと、もう一つの理由は、入管業務は報酬が高いからです。
行政書士の業務の中でも、入管業務は報酬単価が高いほうです。一度の申請で報酬単価が10万円以上のものが結構多くありますからね。
毎月、ある程度の件数を確保できれば、行政書士事務所の経営は間違いなく安定すると思います。私のまわりでも、入管業務をやっている人は儲かっています。
入管業務を「専門」にすると
特に、入管を専門としている行政書士は成長が早く、事務所の経営を安定させるのが早いと思います。
私と同じ時期に行政書士になった先生は、開業当初から完全に入管業務専門の事務所で運営していましたが、近い時期に入会した行政書士の中では、一番早く自宅とは別に事務所を借りて成功していました。
私は、よく新人行政書士から儲かる業務ついて聞かれることがあります。その時期に合わせた業務をいくつか教えるようにしているのですが、必ず入管業務は入っています。
行政書士をやるにあたって、とにかく「お金が欲しい!」「成功したい!」という人は入管業務がおすすめです。
入管業務はどうして報酬が高いのか?
単純に大変だからだと思います。
行政書士として入管業務を行うには、とにかく勉強が必要で、入管法はもちろん、それ以外にも関連する法令など、改正も含めて絶えず勉強をする必要があります。
行政書士の試験範囲外の内容なので、行政書士試験合格後、ゼロから入管業務の知識を吸収する必要があります。
また、それだけではダメで、実務をこなして経験を積んでいく必要もあります。
入管業務の場合、他の許認可のように決まった形で申請をすれば必ずしも申請が認められるわけではないので「どうすれば申請が認めてもらえるのか?」など、知識や経験をフル稼働させて業務にあたる必要もあります。
上記以外にも、入管を扱っている行政書士同士での情報交換が必要だったりと、奥が深い業務なので、それだけ報酬も高く設定されています。
申請取次行政書士の資格
ちなみに、入管業務は、行政書士業務の中でも特別で、行政書士の資格だけでは入管業務を行うことはできません。
行政書士会連合会が実施している出入国管理に関する研修を受講して、効果測定に合格して「申請取次行政書士」として認められる必要があります。
申請取次行政書士になると、その証明として、「届出済証明書(ピンクカード)」を受領します。入管業務を行う際には、そのピンクカードの提示が必要になります。
入管業務は、依頼者の人生を左右するものなので、取り扱うには行政書士としても特別な勉強が必要になってきます。
【行政書士開業】入管業務の依頼を増やすには?
最近は地方でも外国人をよく見かけると思います。そうした外国人は「コミュニティ」を作って生活していることが多いです。なので、一つ一つの業務をしっかりとやることが重要です。
つまり、どういうことがというと、コミュニティのうちの誰かの手続きに関わることができれば、そのコミュニティ内で口コミで広がり、一気に依頼が増える可能性があるということです。
一件の依頼でも手続きをしっかりとやれば、その後、口コミで紹介が増える可能性は相当高いです。
申請取次行政書士としての成功した例
先ほど、話に出た知り合いの行政書士も、最初は一人のお客さんの依頼を受任したことがキッカケだったそうです。
開業して間もない頃は、全然お客さんがいなかったそうですが、ホームページを見て連絡してきた一人の外国人の依頼を受けたところ、そのお客さんを中心に依頼が増えたそうです。
- 自分の家族を日本に呼びたい
- 就労ビザで困っている友人がいる
- 知り合いの帰化申請をお願いしたい
といった感じです。
入管業務の仕事を増やしていきたい人は、まずは一件の依頼に全力で対応して、満足してもらうことに集中しましょう。そうすれば自然と道は開けていきます。
行政書士は入管業務だけで食べていける?
地域によって需要に差はありますが、十分に食べていけます。
入管業務は、現在も需要があり、今後の需要も高まることが予想されます。なので、入管業務だけで行政書士として食べていくことは余裕でできると思います。
興味のある方は、まず「届出済証明書(ピンクカード)」の取得から頑張ってみてください。
ちなみに、行政書士会連合会の研修申込から、実際にピンクカードが手元に届くまでに、半年近くかかりますので、入管法などの勉強は、研修申込後からスタートさせても間に合います。
今回は、ここまでです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。