今回は「支部活動」に関する記事です。
行政書士会の支部活動には積極的に参加したほうがいいのか?
という疑問について、行政書士の資格で開業した経験から解説します。
私が行政書士になって、かれこれ10年近くになります。
その間、ほとんどの支部活動に参加してきました。
実際に参加してきて意味があったのかなど、体験談をお話したいと思います。
行政書士会の支部活動には積極的に参加したほうがいいのか?
行政書士登録をすると、支部にも入会することになります。
所属する都道府県の行政書士会とは別に、支部の会費も発生します。その会費を使って支部は活動しているわけです。
支部によって活動に差はありますが、支部活動には積極的に参加したほうがいいのか?
私の経験上、間違いなく参加したほうがいいです。
支部活動に参加したほうがいい理由
それは、実務で分からないことがあったときに助けてくれるからです。
行政書士の多くは、実務経験なしに開業しています。なので、実務については開業後に自分で勉強したり、勉強会や研修に参加したりして覚えていくことになります。
それだけで実務ができるようになればいいのですが、実際はそれだけでは足りず、必ず分からないことが出てきます。
実務書には掲載されていないことも多いですからね。
そういった時に、支部活動を通じて先輩行政書士と仲良くなっておくと、分からないことを聞くことができます。
先輩行政書士のやり方を学べる
もうひとつ理由があって、それは、支部活動に積極的に参加して先輩行政書士と仲良くなると、先輩行政書士の経営や実務の「やり方」を知る機会が多くあるからです。
3年で廃業すると言われている行政書士で食べていけている方々なので、とても参考になります。
営業活動ひとつにしても、先輩行政書士のマネしたほうが結果がでますからね。
実務経験があって、開業資金が豊富で、強力なコネがあるなら、支部活動に参加しなくてもいいと思いますが、そういったものがないのであれば、支部活動には積極的に参加して先輩方のやり方を学ぶのがおすすめです。
行政書士会ではどういった支部活動があるのか?
次のようなものがあります。
- 研修・勉強会
- 無料相談会
- 地域のイベント
- 定期総会
- 賀詞交歓会
どれも積極的に参加するのがおすすめです。
私の場合は、開業してから3年は、すべての支部活動に参加していました。
特に、これらの後に行われる「懇親会」は重要です。
お酒の力もあり、一気に先輩行政書士との距離を縮められますからね。
支部活動への参加方法
支部によって参加方法は違うのかもしれませんが、私が所属している支部では、入会するとメールや手紙などで支部活動の案内が届きます。
それを見て参加を申し込みます。
いきなり知らない人達の集まりに、ひとりで参加するのが怖いという方もいると思いますが、少なくとも行政書士登録の事務所調査で支部長には会っているはずです。
支部長になるほどの人なので、参加すればまわりの行政書士に紹介してくれます。
積極的に参加しなくていい集まり
私の経験上は、研修は別として、都道府県の行政書士会が行っている集まりには、最初のうちは参加しなくてもいいと思います。
他の支部の行政書士と知り合っても、会う機会があまりないので、自然と付き合いがなくなってしまうからです。
役員などを引き受ければ、他の支部との交流も必要となってきますが、開業して間もない頃は、身近な支部の活動のみに積極的に参加すればOKです。
支部活動に積極的に参加するメリット
一番のメリットは、廃業する可能性が低くなることです。
私が開業してからも、廃業する人たちが多くいました。
廃業する人たちには共通点があって、そのひとつが支部活動に参加しないことです。
- 集客できない
- 実務のやり方が分からない
など、ひとりで悩んで疲れて、資金がなくなり廃業するといった感じです。
支部活動に参加していると、こうした悩みにも適格に答えてくれる方が必ずいるので、廃業は回避できます。
私が知っている「運のいい新人」は、悩みを相談しているうちに、ベテラン行政書士から共同事務所に誘われて、ゼロから実務を教えてもらえるという、何ともうらやましい環境を手に入れています。
これも、その新人が支部活動に積極的に参加していなかったら実現しなかった話なので、何がどうなるかは分からないですよね。
支部の役員になるべきか?
最後に、支部の役員になるべきかを経験をもとにお話しします。
支部活動に積極的に参加していると、いずれ支部長から「支部の役員になって欲しい」との連絡をいただきます。
個人的な意見としては、役員は一度は経験したほうがいいと思います。
私の場合は、お世話になっている支部長からの誘いだったこともあり承諾しました。
今まで以上に他の役員の方と仲良くなれますし、支部を盛り上げるということは、今までお世話になった先輩行政書士への恩返しにもなります。
支部長、副支部長あたりを安易に引き受けてしまうと、後悔することになると思いますが、理事のひとりくらいであれば経験しておいて損はないと思います。