「行政書士は開業しても食えない」は嘘?【現役行政書士が解説】

行政書士開業
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今回は、行政書士の「噂」に関する記事です。

「行政書士は開業しても食えない」は嘘なのか?

という疑問について、現役行政書士が解説します。

「行政書士は食えない」という話は、私が開業する前から言われていました。

これから開業するという時に「食えない」なんて言われたら不安になりますよね。

もちろん私も、それを不安に感じながら開業しました。

こうした噂を聞いて開業を心配している方は、ぜひ読んでみてください。

行政書士の実情が分かります。

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「行政書士は開業しても食えない」は嘘なのか?

これについては、嘘でもあり、本当でもあると言えます。

食えないで廃業する人は必ずいますからね。
これは、行政書士の業界に関係なく、どの業界でも一緒だと思います。

廃業する人は廃業するし、成功する人は成功します。

結局のところ、その人しだいとしか言えません。
ただ、少なくても食えないのは、行政書士の資格が原因ではありません。

でも、どうして行政書士は食えないと言われているのか?

理由は、次のとおりです。

行政書士の数が多い
収入が不安定
廃業する人が多い

順番に説明します。

行政書士の数が多い

行政書士の数は多いです。

コンビニよりも多いなんて言われています。

なので、仕事の獲得競争が激しく仕事がないと言われていることもあります。

こうした理由から、行政書士は食えないと言われているようです。

収入が不安定

行政書士の業務の多くはスポット業務です。

税理士や社会保険労務士のように顧問契約を結ぶケースはほとんどありません。

なので、スポット業務では収入が不安定になるので、食べていけないと言われているようです。

廃業する人が多い

行政書士は、3年以内に9割廃業すると言われています。

「廃業する人が多い=食えない資格」となり、そのイメージが定着しているようです。

食えないと言われている理由は真実なのか?

上記で説明した理由から、行政書士は食えないと言われていますが、実際のところはどうなのか?行政書士の資格で開業した経験からお話します。

まず行政書士の数ですが、多いのは本当です。
士業の中でも多いほうです。

しかし、それが食えない原因とまではいきません。

登録している行政書士の中には、他士業との兼業や副業としてやっている人もいます。

また、肩書きだけが欲しいという人もいます。

そういった人は、行政書士業に本気で取り組んでいないので仕事もほとんどしていません。年金をもらいながら、気が向いたときに仕事をするような感じです。

行政書士業に本気で取り組んでいる人の数だけを考えたら、それほど数は多くありません。

行政書士の収入は不安定?

次に収入ですが、たしかにスポット業務が多いです。

税理士や社労士のように顧問契約を結ぶ行政書士もいなくははいですが、私の知る限りでは数えるほどしかいません。。

しかし、スポット業務だけだとしても、それが継続すれば十分に収入は安定します。

実際に、スポット業務だけで何十年も行政書士専業で食べている人もいます。

また、行政書士の業務範囲は広いので、メインとしている業務の依頼が少ないようなら、他の業務を組み合わせて収入が安定するように調整することも可能です。

行政書士で廃業する人は多いの?

たしかに廃業する人はいます。
私が行政書士になってからも、何人も廃業した人を見てきています。

しかし、それは、どの業界でも一緒だと思います。
廃業する人がいない業界はないですからね。

行政書士だけ、特別に廃業する人が多いといったイメージがありますが、おそらく先ほど言った「3年以内に9割廃業」という噂が広まっているからでしょうね。

私の周りだけを見ても、それほど高い割合で廃業している感じはしません。調べたところ、この噂には根拠はないそうです。

実際の行政書士の廃業率は、他の業界とたいして変わりがないとか。

信じている人は意外と多いですが、実際はそんなにも行政書士の廃業率は高くありません。

行政書士で食えるようになるには?

次のとおり。

  • 営業・マーケティング
  • ネット集客に力を入れる
  • 業務にこだわらない

順番に説明します。

営業・マーケティング

行政書士の名前だけで食える時代は終わっています。

食べていくためには、営業やマーケティングをして集客をする必要があります。

どんなに法律や実務の知識があっても、仕事がなければ使うことができませんからね。

営業やマーケティングについては、書籍がいろいろと販売されていますので、一冊でもいいので読んでみるのがおすすめです。

使えそうな営業方法などは、すぐに試してみましょう。

ネット集客に力を入れる

ホームページやブログ、Web広告など、昔ほどの効果は期待できませんが、工夫しだいでは食えるほどには集客は可能です。

特に、決まった営業方法がないのであれば、ネット集客に力を入れてみましょう。

注意点としては、最初からうまくはいかないということ。

基本的にホームページやブログなどは、検索結果の上位に表示されれば集客ができます。

ただし、いきなり上記表示はされません。
ホームページやブログに有益な情報を載せて、サイトの価値を高めないとダメです。

集客できるまで、試行錯誤の繰り返しです。
時間をかけてホームページやブログを成長させる必要があります。

業務にこだわらない

開業して間もない頃は、取扱業務にこだわらないようにしましょう。

特定の業務をやるために、開業前からしっかりと計画を立ててきた人はいいですが、そのあたりを漠然と考えてた人は仕事を選ばないほうがいいです。

報酬を得る機会を失うことになりますし、やってみたら意外と自分に合っている業務だったということもあります。

新人で、自分がやりたい業務にこだわるあまり、資金が尽きてアルバイトをしている行政書士もいます。

行政書士とは関係ないアルバイトをするなら、未経験の行政書士業務をやったほうが何倍も価値があります。どの業務も覚えておいて損はないですから。

未経験の業務の依頼は不安だと思いますが、思い切って受けてみましょう。

今回は、ここまでです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。