行政書士として仕事を得るために、お客さんからの問い合わせは非常に重要です。いかに事務所に問い合わせてもらえるかが成功の鍵になりますからね。
そこで悩む方が多いのが「フリーダイヤル」を導入するべきかどうかです。
今回は「行政書士開業で、フリーダイヤルは導入するべきか?」という質問について解説します。
果たしてフリーダイヤルは本当に必要なのでしょうか?考えていきたいと思います。
行政書士開業で「フリーダイヤル」は導入するべきか?
まず、フリーダイヤルのメリットを考えてみましょう。
通常、電話はかけた側が料金を支払いますが、フリーダイヤルは電話を受けた側が料金を支払うため、行政書士事務所でフリーダイヤルを導入すれば、問い合わせをしてきた人は通話料を払うことなく相談することができます。
気軽に問い合わせをすることができるというのが、フリーダイヤルの最大のメリットです。行政書士事務所でフリーダイヤルを採用すれば、気軽に問い合わせをすることができるので、多くの顧客を得られる可能性が高まります。
電話代がかからないというのは、問い合わせをしてくるお客さんにとって、行政書士に相談するという心理的ハードルを低くする効果があります。
行政書士事務所は固定電話で十分では?
フリーダイヤルを導入する事務所がある 一方で、フリーダイヤルを導入しないで成功している行政書士事務所もあります。なので、行政書士の全ての業務において、フリーダイヤルが必要であるとは言い切れません。
特に特定の業務に特化した行政書士事務所の場合、固定電話の番号だけで十分なこともあります。
例えば、私が専門にしている「遺言・相続業務」では、他の許認可業務と比べると問い合わせの件数は少ないと思いますし、ある程度限られた範囲の方しか問い合わせをしてこないため、フリーダイヤルは必要性は感じません。
なので、行政書士業を10年近く営んでいますが、これまで一度もフリーダイヤルを導入したことはありません。
電話代に困るような人は行政書士に依頼しない
ちなみに取扱業務によるのかもしれませんが、そもそも電話代に困るような人が行政書士に依頼する可能性は低いです。
行政書士に高い報酬を支払って依頼をするより、大変でも自分でやった方がお金はかかりませんからね。
お金に困っている人を相手にする商売であるなら、フリーダイヤルは導入するべきかと思いますが、そうでないなら固定電話で十分だと思います。
開業して間もない頃は無理のない経営が必要
フリーダイヤルを導入したいと考えている場合でも、開業して間もない頃は導入しないことをおすすめします。
理由は固定費が増えるからです。開業資金が豊富だったり、特別な人脈を持っている方は別ですが、そうでもない限り仕事のあてがないのにコストを増やすのは危険です。
フリーダイヤルの導入には、一定の初期費用や月額料金がかかるため、確実に固定費は増えます。フリーダイヤルは収入が安定し始めてから導入を考えるようにしましょう。
お客さんのニーズに応じたサービスを提供することは大切ですが、開業して間もない頃は無理のない範囲で経営を行うことが大切です。
無理な経験は廃業のリスクを高める
行政書士としての収入が安定するまで時間がかかります。無理な経営は廃業のリスクを高めますので注意しましょう。
知り合いの行政書士で、開業するのにあたって事務所の設備や備品、今回のフリーダイヤルなど、かなりのお金を使いしっかりと準備をした方がいました。事務所も借りていたので、固定費は結構な額になっていたと思います。
結局どうなったかというと、廃業まではいかなかったものの、思うように仕事の依頼が来なかったので、最終的には自宅兼事務所に変え、フリーダイヤルなどもやめていました。
本人はとても後悔していました。
開業するのにあたって、立派な事務所にしたいという気持ちは分かりますが、それはあくまで事業として成り立つことが前提ですから、見かけだけではダメですよね。
まとめ
今回は「行政書士開業でフリーダイヤルは導入するべきか?」という質問について解説しました。
行政書士としての成功を考えた場合、フリーダイヤル導入というのは選択肢の一つになるかもしれませんが、今回の記事でご紹介したように、必ずしも行政書士にとってフリーダイヤルが必要というわけではありません。
取扱業務や客層を考え、固定電話とフリーダイヤルのメリットデメリットを比較しながら、最善の選択をしていきましょう。
今回は、ここまでです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

