ネットで行政書士に関する情報を検索すると、様々な意見を見ることができます。中には「行政書士試験に合格しても意味がない」という意見だったり「取得しても恥ずかしい資格」という意見まであります。
しかし、行政書士試験は毎年の合格率が10%前後です。決して簡単な試験ではありません。むしろ難関試験の部類に入ります。
こうした事実を考えると、行政書士に対する否定的な意見には疑問を感じざるを得ませんよね。
今回は「行政書士試験合格の意義と世間の評価」について解説します。行政書士資格を取得した時の、世間の評価について考えていきたいと思います。
行政書士試験の難易度について
まず最初に、先ほども少し触れましたが 行政書士試験の難易度について説明したいと思います。行政書士試験は毎年の合格率が10%前後の難関試験です。
合格率が低いということは、合格するために必要な専門知識の習得も容易ではないことを意味しています。行政書士試験では、法律や行政手続きに関する知識を学びます。試験内容も難しく試験範囲も広いです。
ただ単に暗記をすればいいという試験ではなく、内容を理解して応用するというレベルまで知識を深める必要があります。こうした試験なので、合格するだけでも評価を受けます。
行政書士試験は簡単?
ちなみに、一部ネットでは「行政書士の試験は簡単」と言われていることがありますが、それは弁護士や司法書士などの、他の法律系国家試験と比較したときの話です。
比較しなければ十分に難しい試験なので、本腰を入れて勉強をしないと間違いなく不合格になります。
行政書士資格取得後の世間の評価
次に、行政書士の資格を取得した後、この資格を持っている人に対して「世間はどのように評価するのか?」この点について考えていきたいと思います。
行政書士の資格を取得して開業をすることで、様々な法律行為や手続きを業務して行うことができるようになります。こうした業務ができることから、行政書士は専門家としての立場を確立することができています。
また、この資格は業務範囲が広く、様々な分野で書類作成や行政手続きの支援などを行っており、市民や企業から依頼を受けて業務をすることが多くあります。なので、認知度も高く、一定の社会的評価を受けています。
行政書士は認知度が高い
ちなみに、その昔行政書士を主役にしたテレビドラマが流行った影響で、行政書士は士業の中でも認知度が高いほうです。
なので「行政書士試験に合格した」「行政書士として開業した」と言えば、大抵の人は高く評価してくれます。
行政書士が何をする専門家なのかを知らない人がまだまだ多いですが、行政書士が難関資格で、なおかつ法律の専門家ということを知っている人は多いです。
行政書士の需要・将来性について
一部ネットでは、AIなどの影響により「行政書士の需要がなくなる」とか「将来性がない」などと言われることがあります。
しかし実際は、行政書士の需要は高まっています。特に「遺言・相続業務」や外国人のビザ申請などを行う「入管業務」などは、行政書士の役割が重要視されています。
また、行政書士は、新しい法律や制度ができたり変更されたりすると、新しく業務が誕生することがあります。
手続きによっては、とても複雑なものもあるので、法律や行政手続きの専門家である行政書士のニーズは、年々増加していくことが予想されます。こうしたことから行政書士の資格を取得する意義は明確に存在することが分かると思います。
入管業務が人気
ちなみに、近年は「入管業務がやりたい!」と行政書士になる若い人たちが増えました。
先日、私が所属する行政書士会に入会した若い新人も、入管業務をするために行政書士の資格を取得したそうです。
「行政書士は高齢の方が多い」というイメージを持たれている方も少なくないと思いますが、その印象も今後どんどん変わってくるかもしれませんね。
まとめ
今回は「行政書士試験合格の意義と世間の評価」について解説しました。
インターネット上には、行政書士に関する様々な意見が掲載されていますが、それらが全て正しいとは限りません。中には間違った意見も存在しています。
特に最初に書いた「行政書士の資格を取得しても意味がない」や「恥ずかしい」といった意見は、現在、行政書士をしている立場としては、ありえない意見だと思っています。
行政書士は試験に合格後、法律や行政手続きの専門家としての地位が確立されています。このことから世間の評価も、決して低いものではありません。
これから行政書士試験に挑戦しようとしている方は、ネットの情報を鵜呑みにしないようにしましょう。ネットの情報をキッカケに行動を起こすときは、必ず裏付けをとるのがおすすめです。
今回は、ここまでです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

