行政書士資格での就職は難しい?就職できない理由は?

行政書士開業
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行政書士は、法律系国家資格の登竜門と言われていわれていますが、合格率が毎年10%前後しかなく、簡単には合格できない難関の試験とも言われています。

そんな資格を取得すれば、就職での自己アピールの際に強い武器になる感じがしますよね。しかし、この行政書士資格をやっとの思いで取得したのに就職が難しく感じるという方も少なくないと思います。

今回は「行政書士資格での就職は難しい?」という質問について解説します。記事後半では、就職できない理由などについても解説します。

なぜ行政書士の資格を使った就職は容易ではないのか掘り下げて考えていきたいと思います。参考になれば幸いです。

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行政書士資格での就職は難しい?

行政書士は、独立開業型の資格と言われています。なので、そもそも就職の際のアピールに使うような資格ではありません。

行政書士試験に合格した能力を評価してくれる企業は多いですが、行政書士の資格自体を評価して採用してくれる企業は少ないのが現状です。

とはいえ、次のような就職先では、行政書士の資格を評価してもらえます。

  • 行政書士事務所
  • 他士業の事務所
  • 企業の総務部・法務部

しかし、上記のようなところでも就職するのは容易ではありません。単純に求人募集の数が少ないというものもありますが、次の章で説明することが理由で、就職ができないということもあります。

行政書士資格で就職できない理由

行政書士資格で就職できない理由としては、次のことが考えられます。

  • 競争が激しい
  • 実務経験が不足している
  • 資格以外のアピールが足りない

順番に説明します。

競争が激しい

行政書士試験は毎年実施されるため、行政書士の資格を持つ人は年々増加していることになります。

行政書士試験を実施している「一般社団法人 行政書士試験研究センター」が公表しているデータによると、過去10年間、毎年4,000〜6,000人程度の人が合格しています。

なので、行政書士資格での就職が厳しい理由の一つとして、行政書士の資格取得者が増えて競争が激しくなったことが考えられます。

行政書士の資格を活かせる求人募集は少ないのが現状です。その少ない求人募集に、行政書士の資格を持つ人が殺到するので、採用されるのが難しくなります。

ちなみに、同じような条件の候補者が増えたら、その中から選ばれるには、行政書士資格以外のアピールポイントが必要です。そうしなければ、他の候補者と差別化ができないからです。

実務経験が不足している

行政書士は試験に合格するための知識が、実務ではあまり役に立ちません。なので、行政書士資格を取得しているだけでは、実務に関する知識が足りません。

また、即戦力となるためには実務の経験があることが重要ですが、行政書士試験の合格者で、行政書士業務の実務経験者はほとんどいません。雇用主としては、経験値の低さを懸念することになります。

ちなみに、実務経験のない多くの行政書士は、独立開業の道を選びます。実務を学びながら仕事をしていくといった感じになります。

開業して手間もない頃は、依頼が少なく苦労する人が多いですが、それでも行政書士として食べていけるようになっています。

資格以外のアピールが足りない

行政書士資格での就職が難しいのではなく、資格以外の自分自身のアピールができていない場合もあります。

雇用主としては、他の社員と良い関係が築けるかなど、人柄などの「資格以外の点」も見ています。

履歴書や職務経歴書または面接で、それらの点をアピールしなければ雇用主の目に止まることはありません。

「行政書士の資格を取得していれば当然採用される」ということはないので注意しましょう。

まとめ

今回は「行政書士資格での就職は難しい?」という質問について解説しました。

せっかく行政書士試験に合格して資格を取得しても、行政書士資格での就職が難しいということもあります。

しかし、上記で説明したポイントを意識して対策していけば、行政書士資格で就職することも可能です。少しでも雇用されるように問題のある点は改善していきましょう。

ちなみに、行政書士の資格を活かして就職したいのであれば「知り合いを頼る」という方法もあります。私が知っている行政書士の先生は、以前勤めていた会社の同僚から、行政書士事務所を紹介してもらい就職したそうです。

もし紹介してくれるような知り合いがいるのであれば絶対に頼むべきです。コネでも何でも、それで行政書士業務の実務経験が得られるならOKです。行政書士は、実務経験がなくても開業できますが、実務経験は無いよりは絶対にあったほうがいいものです。

今回は、ここまでです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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