私は行政書士として開業して以来、楽しく仕事をさせてもらっていますが、つい先日、友人から「行政書士になって大変だったことは何か?」と聞かれました。
行政書士はやりがいのある仕事ですが、その一方で様々な困難なことに直面することもあります。
私は開業して10年近くたちます。
もちろん過去にはいろいろなことがありました。
今回の記事では、私が行政書士になって大変だと思ったことについてご紹介します。おそらく私が大変だと感じたことは、多くの行政書士も同じことを感じているのではないかと思います。
これから行政書士を目指す方の参考になれば幸いです。
行政書士になって「大変なこと」とは?
次のとおりです。
- 実務の勉強・情報取集
- 書類作成の難しさ
- 差別化・営業・マーケティング
- お客さんとのコミュニケーション
順番に説明します。
実務の勉強・情報取集
行政書士として活動していくためには、法律や制度、行政のことなど、様々な知識が求められます。
そして、依頼人から相談されたときに、その内容がどの法律や制度に関係してくるのかなど適切な答えを探し、分かりやすく依頼人に伝える能力が必要です。
また、法律や制度は、毎年のように変更されるので、そういった最新の情報も取集して理解しておかなければなりません。
このように、行政書士になると、実務の勉強や情報収集を絶えず行わなければなりません。おそらく一生続きます。
私はさすがに、そういった姿勢で過ごすことには慣れましたが、行政書士になって間もない頃は大変でした。昼は働いて、夜は実務の勉強をしたり、ネットで実務に関する情報を取集するような生活でしたからね。
書類作成の難しさ
行政書士の業務範囲は広いですが、共通して行う作業が「書類作成」です。
行政書士が業務として作成できる書類は一万種類以上と言われていて、それぞれの書類に法律の定めがあったり、独自のルールが存在したりしています。
当然ですが、法律の定めや独自のルールを少しでも間違えて書類を作成してしまうと、手続きができないで却下されることがあります。
なので、依頼人に迷惑をかけないように細心の注意を払いつつ、専門家としてミスのない書類作成をする必要があります。
そのように迅速に業務を進めるようにしないと、依頼人の期待に答えられず信頼関係を壊してしまいます。
業務によっては、ひとつの書類を作成するのに、調べたりミスをチェックしたりで何時間もかかるほど大変なときがあります。
差別化・営業・マーケティング
行政書士の数は多いです。地域によってはかなりの飽和状態ですが、それにもかかわらず、毎年、さらに行政書士になる人は増えています。
なので、仕事を得るための競争は激しいです。そこから脱出して行政書士として安定な収入を得るためには、他の行政書士事務所にはない「強み」を生み出して差別化をする必要があります。
ネットで行政書士事務所を検索すると分かりますが、独自のサービスを提供したりしている事務所も珍しくないと思います。
こうした差別化を図りつつ、営業やマーケティングをしていかないと、今の時代に行政書士として成功していくのは難しいと思います。
先ほど、実務の勉強や情報収集が必要だと説明しましたが、営業やマーケティングを効果的に行うためのデジタルスキルの勉強も必要になってきます。
お客さんとのコミュニケーション
どの職業でも同じですが、お客さんとコミュニケーションをとることは重要です。
どのような感じでコミュニケーションがとれたかで、その後の手続きの流れも変わってきますし、売上も変わってきます。
最終的には行政書士として成功できるかを左右するほど重要な要素となります。なので、上手くコミュニケーションをとるために、努力や工夫が必要になってきます。
これが開業して間もない頃はなかなか大変です。
ただでさえ行政書士としての接客になれていないのに、専門用語を分かりやすい言葉に直したり、理解してもらいやすいように図解した書面を作成して渡したりと・・・。さらに、これを相手がどのくらい理解したかに応じて、修正して説明をする必要もあります。
行政書士によっては、こうしたコミュニケーションについて、あまり重要視しない人もいますが、私はお客さんとの信頼関係を築くのに必須のことだと思っています。
まとめ
行政書士というと、行政手続きや書類作成の専門家というイメージが強いとは思いますが、やはり仕事である以上、大変なこともあります。
依頼によっては、お客さんから理不尽なことを言われたり、大きなプレッシャーを受けたりで過度なストレスを感じることもあります。
今回の記事で説明したようなことに、しっかりと向き合って対処していかないと行政書士として成功することは難しくなります。
行政書士はあくまで仕事なので、精神的な負荷がかからないように、プライベートとのバランスを上手く調整するのがおすすめです。
今回は、ここまでです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。