最近のAI(人工知能)の進化は凄いものがありますよね。映像や文章の作成など、AIでここまでのものが作れるのかと驚かされます。
様々な業界で活用されているAIですが、行政書士の業務にも影響が出ると言われています。ネットで検索するとAIの登場によって、行政書士の仕事はなくなるのではないかと言われることもあります。
たしかにAIが導入されることにより行政書士の業務は減ってくることが予想されます。今回は「行政書士の仕事はAIに奪われるのか?」という疑問について解説します。
現在、行政書士を目指している方にとっては不安に思う内容だと思います。興味のある方は読んでみてください。
行政書士の仕事はAIに奪われるのか?
まず先に、行政書士の役割についてお話します。行政書士は、法律や制度に基づいて書類作成や申請手続きを行う専門家です。
申請者に代わって、行政に対して許認可申請をしたり、手続きに必要な書類を作成したり、官公署の窓口に申請したりすることを業務としています。
こうした業務には法律の解釈や手続きのやり方などの知識が必要で、それを行う行政書士には高度な専門知識が求められています。このような行政書士の業務にAIが導入されるとどうなるのか?そこに注目が集まっています。
行政書士の仕事のすべてはAIでも奪えない
AIの進化によって、行政書士業務の一部は奪われる可能性があります。たしかに定型的な行政書士業務などは、AIが処理したほうが効率的です。
行政書士は様々な申請書類を作成しますが、中には比較的簡単に記入できるものもあります。AIが記入事項を判断して自動的に入力できれば、わざわざ行政書士が作成する必要はありません。
また、最近ネットでもAIによる問い合わせが増えましたが、行政書士に対する相談なども、内容によってはAIによる対応も可能だと思います。
しかし、そういった業務を含めた行政書士業務のすべてが、AIによって奪われるかと言うと、そんなことはありません。
行政書士が行う業務には、依頼人とのコミュニケーションが必要なものや、依頼人の考えや置かれている状況によって専門家の判断が必要となるものがあるからです。そういったものはAIで対応するのは難しく、人が対応するしかありません。
「AI」には出来ない作業
行政書士の仕事には、依頼人とコミュニケーションをとる中で生まれる「信頼関係」が、とても重要なものとなります。
依頼人は様々な悩みをもって行政書士事務所に来ます。そういった悩みを解消するのにあたって、依頼人の気持ちを聞いたり、依頼人の置かれている状況を把握したりと、依頼人に寄り添うことはとても大切なことです。
こうしたことは、AIが処理するのは難しく人間しか対応できません。つまり行政書士しか対応できないことになります。
また、依頼人によっては依頼内容がとても複雑なケースもあります。そういった問題を解決するためには、行政書士の直感や経験が必要となることもあります。こうした問題もAIが処理するのは難しいのが現状です。
近年のAIの進化は素晴らしいものがありますが、やはり人の心配や不安に寄り添うことができるのは人だけです。
AIを活用して行政書士業務を効率化する
ここまでの説明を読むと、行政書士にとってAIは「敵」のように思われるかもしれませんが、AIを活用すると行政書士の業務を効率化することが可能です。
なので、AIを敵視するのではなく、うまく活用することを考えることが大切です。
行政書士の専門的なスキルとAI技術を上手く組み合わせられれば、行政書士として新たなサービスをお客さんに提供することも可能になります。そういったことができれば行政書士の価値も高まります。
例えば、行政書士業務で必要な情報をAIが処理して導き出してくれれば、複雑な案件を処理する時間を節約できるので、行政書士にとってもお客さんにとってもメリットが大きいです。
時間に余裕ができれば、その時間を使って営業や実務の勉強ができるので、行政書士としての成長にも役立つことになります。
まとめ
行政書士の業務は、AIの進化によって一部が奪われることが予想されます。しかし、すべての業務が奪われることはありません。
業務によっては、依頼人とコミュニケーションが必要だからです。また、行政書士の業務は、法律や制度の新設または変更があったりすると新しく発生します。
なので、AIの影響で業務が減ってしまったとしても、そのまま減った状態が続くのではなく、新しく増えていくこともあります。
AIは敵視するのではなく、行政書士として「AIを活用すること」を考えましょう。そうすることで、行政書士の業務の効率化ができて、行政書士にとってもお客さんにとってもメリットとなります。
今回は、ここまでです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。