近年「行政書士」の資格に興味を持つ人が増えてきています。つい先日も、知り合いから行政書士の資格についての質問を受けました。
行政書士は、困っている人を助ける重要な役割のほか、様々な分野の企業に対しても非常に役に立つ存在となってきています。
私の知り合いは、行政書士に対して、こうした認識があるようで、試験のことや開業後のことなどについていろいろと質問されました。
今回は、行政書士の資格を取得すると、どのように役に立つのか?
資格の魅力や実務に関することのほか、実際に行政書士の資格で開業してみてどうだったのかなど経験をもとに解説します。
行政書士の資格が役に立つ理由とは?
次のような理由があります。
- 独立開業が可能
- 専門性が高い
- 業務範囲が広い
- 社会貢献ができる
順番に説明します。
独立開業が可能
行政書士は独立開業型の資格と言われてます。行政書士の資格ひとつで、自分の事務所を持ち開業してお金を稼ぐことができます。
会社員のように、決まった時間に決まった場所へ行って一定時間労働をしなければならないということもなく、自分のペースで自分の好きなように働くことができます。
勤務時間や休憩時間、休日なども自由に決めることができます。すべてが自分の選択しだいです。
- 会社の指示に従うのに疲れた
- 会社での人間関係に疲れた
- 自分が思うように仕事がしたい
という人には、この独立開業が可能という点は非常に魅力的なポイントではないかと思います。
専門性が高い
行政書士の資格を取得すると、次のような専門性の高い知識が手に入ります。
- 法律や制度に関すること
- 行政に関すること
- 手続きに関すること
上記のことに関する、幅広い範囲の専門的な知識を体系的に学ぶことができます。
これらの知識は、依頼人から信頼をされたり、業務を遂行したりするのに重要になるのはもちろん、自分自身が日常生活を送るのにも非常に役に立ちます。
また、法律の解釈や手続きについての知識を深めれば深めるほど、専門性が向上し、依頼人のニーズに合わせたサービスを提供できるようになります。
業務範囲が広い
行政書士は業務範囲が広いので、ひとつの資格で様々な分野の仕事をすることができます。例えば次のような業務です。
- 建設業許可申請
- 会社設立
- 相続・遺言
- 内容証明
- 産業廃棄物許可申請
- 風俗営業許可申請
上記のほか、取り扱う業務は1万種類以上と言われています。こうした業務が、行政書士試験に合格して、行政書士会に登録をすれば業務として行うことが可能になります。
行政書士試験は国家試験なので、国がこうした業務を「行政書士が行っていい」とを認めたことになります。
なので、一般の方にもある程度の信用があるほか、手続きの申請先となる国や公的機関とのやり取りもスムーズに進めることができます。
ちなみに、行政書士は業務範囲は広いですが、どの業務を行うかは、その人の自由です。遺言・相続と建設業許可、会社設立など複数の業務を組み合わせてもいいですし、内容証明専門といったように、ひとつの業務のみに絞って営業することも可能です。
近年では、ひとつの分野に特化することで、専門家としての地位を確立する行政書士が増えています。
社会貢献ができる
行政書士の仕事は、社会貢献にも役に立ちます。事務所を開設した地域を中心に、そこに住む人たちの生活を支えるという役割も担っています。
行政に対して何らかの手続きが必要なのに申請の仕方が分からない人や、何らかの障害があって行政の窓口に行って手続きができない人などの代わりに申請手続きを行うことができます。
行政書士は基本的には地域密着型の業務となるので、地域社会との結びつきを大切にして、そこに住む人たちとの信頼関係を築いていくことになります。
行政書士開業で得られる人脈と知識
行政書士の資格を取得すると、人脈や知識を広げることにも役に立ちます。
行政書士の業務範囲は広く、依頼によっては弁護士や司法書士、税理士、不動産業者と連携して業務を行うことがあります。
なので行政書士としての活動を続けていると、自然と人脈も広がっていきます。
実務で得られる知識
行政書士として活動していくためには、法律や制度に関する知識は必須です。そして、その法律や制度は毎年のように変化します。
なので、自分の取扱業務に関する法律や制度の改正などの情報を、最新の状態に保たなければなりません。
開業して間もない頃は大変ですが、数年も経つと研修会やセミナーに参加して勉強を続けることが習慣になります。自然と自己成長を続けていくことになります。
こうして得られた知識は、行政書士としての業務はもちろん、プライベートでも役に立ちますので、積極的に取り組むのがおすすめです。
今回は、ここまでです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。